新刊

日本料理はなぜ世界でいちばんなのか

著者 渡辺 康博
ジャンル ビジネス・自己啓発
出版年月日 2018/04/24
ISBN 9784866670546
定価 本体1,400円+税
在庫 在庫あり
■誰が日本の料理をダメにしたのか

私は長年、「板場(板場)」として生きてきました。
「板場」という言葉は聞いたことがあっても、
具体的にどういうものか、ピンとこない方も多いかもしれません。
世の中には二通りの〝料理人〟がいます。「板前」と「調理師」です。
「板前」は、師匠について修業を積んだ人たち。
一方の「調理師」は、調理師専門学校などを卒業した公的資格を持つ人たちです。
そもそも料理人とは、自分が習得した技術と蓄えてきた経験、
それを基に磨き上げた勘で素材のよさを引き出し、
美味しいものを提供する職業です。
その意味では板前も調理師も同じはずですが、
現実にその道に邁進するのは板前で、
料理の道を探求しようとする調理師は少ないように思えます。
そして、板前の中に板場と呼ばれる人たちがいます。
いま板前と板場は同じ意味で使われることが多いのですが、
私は板前の中でも、より真剣に料理の道を究めようとする人間が
板場だと考えています。

日本料理は、板場の人たちが伝統と格式を受け継ぎ、
よりよい味と文化を求めて精進してきた世界です。
最近では冠婚葬祭の席でも洋風料理のコースが増えてきましたが、
伝統的に日本では〝大事な席〟では日本料理が主役でした。
しかしいま、日本料理の伝統や文化が、根底から崩れようとしています。
私のホームグラウンドは福岡ですが、
日本料理の伝統と文化をより深く舌で味わい、肌で感じるために、
定期的に全国各地を食べ歩きしています。どこに行っても、
伝統の味を受け継いでいる店が激減しています。
その理由は簡単です。現代は「食の多様化」の時代で、
とくに都会では、リーズナブルな価格で何でも食べることができるからです。
みんなが「安さ」を第一に考えるようになったため、
本格的な日本料理店は閑古鳥(かんこどり)が鳴くようになりました。

しかし、「食」は人間の基本です。栄養学的見地からも、
〝質のよいもの〟を食べることが、
健康長寿に寄与するといわれています。
元気で長生きしたければ、
できるだけ上質な材料を基にした食事を摂ることが大切です。
「食」は文化の基本でもあります。
日本人が長い間愛し続けてきた、この国独特の文化は、
日本料理に凝縮されています。
四季の移ろい、花鳥風月、あるいは、わび・さびなど、
日本人独特の感性を育む一翼も日本料理が担っています。
ですが、こうした格式と伝統を大切にするお店は、もはや壊滅状態です。
街の中で目立つのはチェーン店ばかりです。
立派に世の中のニーズに応えたからこそ、
あれだけ急成長を遂げたのでしょう。
しかし、現代人には「外食の楽しみ」というものがあるはずです。
毎日の〝お腹を満たす作業〟はチェーン店でいいとしても、
特別な日の食事は、もう少し気張ってみてもいいのではないでしょうか。
あるいは、お世話になった方をご招待するのがチェーン店や居酒屋さんでは、
自分も相手も、少し哀しくなってしまいませんか。

なぜ、食の世界がわびしくなってしまったのか。
私は、他の業種が外食産業に参入してきた結果だと思っています。
批判を恐れずにいえば、「手っ取り早く儲かりそうだ」と考えた異業種が参入して、
日本の「食」の世界を破壊してしまったのです。
私は「吉兆」という日本屈指の料亭で板場修業をし、
いまは福岡で日本料理店の経営者をつとめ、
高級路線の「海峯魯(かいほうろ)」と
大衆路線の「海山亭(かいざんてい)」を
展開しています。
その経緯は後述しますが、日本料理を取り巻く現状を見るたびに、
「なんとかして、この世界に活気を取り戻したい」と考えるようになりました。
(中略)


■腕一本の実力勝負の世界<br style="background-color: transparent; box-sizing: border-box; color: #333333; font-family: " hiragino kaku gothic pro w3","hiragino kaku gothic pron",meiryo,sans-serif; font-size: 13.33px; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: left; text-decoration
プロローグ 「一流になる! 」それだけを考えて生きてきた
第1章 板場は「任侠道」に生きる
第2章 「生き抜くための武器」を磨く
第3章 憧れと夢を「目標」に変える
第4章 私を支える「吉兆」の料理哲学
第5章 気がついたら「弟子を育てる」立場に
第6章 日本人が知らない「日本料理のすごさ」
エピローグ 日本料理の復興を願って

SHOPPING ご注文

1,400円+税

カートに入れる

ネット書店で購入

  • Amazon
  • e-hon 全国書店ネットワーク
  • セブンネットショッピング
  • 楽天ブックス
  • 紀伊國屋書店
  • TSUTAYA online
  • honto
  • Honya Club.com
  • HMV&BOOKS online
  • BOOKFAN by eBookJapan

SHARE シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • あさ出版メールマガジン

  • 人を大切にする経営学会

  • kousi