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「ドキッ」とするタイトル(?)で話題の本書は、男性、女性を問わず読者が増えているようです。論理的に話すときの注意点やビジネスに応用できるヒントなどについて語っていただきました。
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―――『「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか?』には、論理的な思考力を鍛えるためのさまざまなヒントが詰まっています。もともと、議論は得意でしたか?
いいえ。どちらかというと苦手なほうでした。本のなかにも書きましたが、筋道立てて考えるようになったのは、実は大学時代、司法試験の勉強を始めてからなんですよ。法律を学ぶことで、自然に論理的な思考力が身につくようになったと言えるかもしれません。
法律の世界では、一流の法学者たちが、いかに自説が正しいかについて議論をたたかわせています。法律を学ぶということは、その一流の学者たちの論理に日々ふれるわけですからね。だから、論理的な考え方、話し方は、ある程度トレーニングで習得できるものなんです。
―――なるほど。その思考力の磨き方が本書で紹介されているというわけですね。ところで、世の中には無茶な論理で自分の主張を通そうとする人がいますよね。そういう人たちと向き合うとき、どんなことに気をつければいいでしょう?
大切なことは、相手の主張が論理的でないことにきちんと気づけるかどうかということです。切り返しのテクニックをどれだけ知っていたとしても、気がつかないで相手の主張に引きずられてしまっては元も子もありません。
「この人の話はなんとなく変だ――」。
感覚的にそう感じさえすれば、すでに論理の欠陥に気づく入口に立っていることになりますから、心配ご無用です。
あとは本書で説明した類型のうち、どのような欠陥があるかを発見することです。その上で、感情に左右されず、あくまでも冷静に、理性的に対処することでしょう。

―――ビジネスパーソンの場合、仕事で相手と主張を戦わせるような機会がよくあります。そんなときに覚えておきたいテクニックはありますか?
一つ挙げるとすると、本書でも紹介している「そもそも式論法」というものでしょうね。
ビジネスの場面では、話が横道にそれたり、自分の立場がブレたりすることがありますが、そんなときに、そもそも自分たちがなぜ話し合っているかという出発点に立ち返ることで、一貫性のある議論ができるようになるのです。
話し合いには、「そもそも」という四文字を常に念頭に置いて臨むといいかもしれませんね。
―――他にコミュニケーションをする上で、押さえておきたいことはありますか?
行動を起こそうというのは感情の動きですが、その行動が正しいものでなければなりません。それを正当化するのが論理です。つまり、感情と論理の役割分担が必要なわけです。
また、コミュニケーションでは相手の感情を抜きにして語ることはできません。先ほど「感情に左右されず……」と言いましたが、自分の感情はコントロールしつつも、相手の感情を読み取り、を大切にしてあげることが大切でしょう

―――「論理」の正しさを求められる職業に政治家があります。本のなかでも政治家の発言が例に出てきますが、最近、「論理が飛躍している」「論点をすり替えている」と感じられた発言はありますか?
政治家の発言は、論理の飛躍のオンパレードではないでしょうか(笑)。
ただ、政治家は、全国民を相手にしなければいけません。ですから、緻密な論理を構築するよりも、ときには多少論理を飛躍させてでも、端的な表現をして、メッセージが伝わることを心がけることが大事なときもあるのではないでしょうか。
―――では、最後に、まだ『「わたしと仕事〜』を読んでいない方にメッセージをお願いします。
本書は、繰り返し読むことにより、論理的な考え方や話し方が身につくようになっています。しかし、論理にばかり偏ってはいけません。先ほど申し上げたように、人と接する上では論理と感情のバランスを取ることが重要です。本書が、皆さんにとって、「よりよい結論」を導くための一助となれば幸いです。
●プロフィール
谷原誠(たにはら・まこと)
「みらい総合法律事務所」パートナー弁護士。明治大学法学部卒業。企業法務、交通事故、不動産、倒産などの案件を主に処理する。著書に『意のままに人を動かす心理技術』(KKベストセラーズ)、『社長! 個人情報、その取り扱いはキケンです。』(あさ出版)、『思いどおりに他人を動かす 交渉・説得の技術』(同文舘出版)など。読者約2万3000人(06年7月現在)のメールマガジン「弁護士がこっそり教える絶対に負けない議論の奥義」も発行。ブログも運営中。
http://blog.giron.jp/ |
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