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地方の幸せ 富士宮フードバレー物語


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地方の幸せ 富士宮フードバレー物語
著;小室直義 1,575円
四六判 ISBN 978-4-86063-501-5
【担当編集者のコメント】
 富士宮市のフードバレーは、「食」を中心としたまちづくりの象徴としてつとに知られていますが、かつてある方のご紹介で、市長の小室さんとお会いする機会がありました。フードバレー構想について熱心にお話しになる小室さんのお話を聞いて、富士宮のフードバレーは、地方経済だけでなく、子供たちの教育まで視野に入れたトータルの試みであることを知りました。
 今、地方は、財政の悪化、産業の衰退、高齢化や過疎など、さまざまな問題を抱えています。その地方が少しでも元気になり、活力を取り戻すにはどうすべきか、小室市長のお話は、このことに対する一つの解答を示しているようでした。
 2,011年3月に、小室さんは2期務めた市長職を辞しました。それを契機に、ご自身が取り組んできた地方再生の顛末についてご執筆になられたのが本書です。
 それぞれの地方で地元活性化を目指している商店街や地域産業界の方、あるいは自治体の方は必読の本を思います。
【著者からのコメント】
 私は富士宮市長として今年2011年3月まで2期8年、市政を見つめてきました。その間ずっと考えてきたのは、「自立した地方自治の実現」と「地方の幸せ」でした。
 1990年代から地方は衰退の一途をたどり、地域活性化の名のもとにさまざまな対策が行われてきましたが、大規模商業施設やハコモノは、市民不在の一過性のものでしかありません。「地方が幸せになる」というとき、その主役は、ほかでもない、市民なのです。
 私は市長になる前から、自立した地方自治をつくるヒントはまちのなかにあると考え、商店街や農漁業、教育機関などをつぶさに観察してきました。そして、そうだ、富士宮は富士さんからの良質で豊富な水に恵まれたおかげで、豊かな食の資源があるではないか、それなら、その財産を生かして「食を通じたまちづくり」に挑戦しようと思いいたったのです。
 志は、「食で世直し」でした。
 「食」で、地方から日本を再生する。私たちの挑戦が、混迷する地方を活性化するヒントになれば幸いです。
【著者はこんな人】
 小室直義(こむろ・なおよし)
 1948年静岡県富士宮市生まれ。成城大学経済学部卒業後、71年富士宮市役所入所。90年退職、91年から富士宮市議会議員(2期)、99年に富士宮市長選に立候補するが落選、2003年の再挑戦で当選を果たす。食で地方を再生する「フードバレー構想」を掲げ、2011年までの2期務める。「市民と協働のまちづくり」をモットーに、フードバレーを推進。産業振興、経済活性化、富士宮ブランドの確立、食育と市民の健康づくりに尽力。また、地域の知的財産の重要性にいち早く気づき、知財先進都市を目指す。その取り組みが評価され、富士宮市は2009年、特許庁の「知財先進都市支援事業」に採択された。退任後も、ライフワークとして富士宮市の振興に奔走している。
現在、富士宮やきそば学会特別顧問、日本食育学会理事、NPO日本トイレ研究所特任研究員、静岡大学人文学部非常勤講師等。

■■本書の目次■■

 はじめに ──「食」で地方を元気に、人を幸せに

第1章
 フードバレー ??「食」で地方を元気にする 

「富士宮フードバレー構想」とは何か
 富士宮やきそばのヒットは「気づき」のまちづくりだった
地域内経済を実現する試みとしてのフードバレー
価値観の転換期に新しいまちづくりを考える
富士山の排泄物問題から考えた「循環型社会」
江戸時代の循環型社会に学ぶサスティナビリティ精神
富士山麓有機コンビナート構想からのスタート
十九年、とことん市民と向き合ってきたからわかること
「小さな行政」と「個性ある地域活性化」を目指して
国への不信感から、自立した地方自治改革を

第2章
 まちぐるみでフードバレー王国に!

フードバレーを支える生産者たちとの出会い
路地裏から生まれたスター、富士宮やきそば
市民が教えてくれた、行政の役割とは
生産高日本一のニジマスで日本一のまちおこしを
ニジマスを「市の魚」に制定したねらいとは
地元の高校生パワーもフードバレーを後押し
フードバレー(行政)×地域力再生(市民)の相乗効果

第3章
 地域経済振興の鍵は「食」にあり

経済発展なくして、地域振興なし
六次産業化で利益を生み出す「駿州大宮逸品会」
年間六億を売り上げる「ファーマーズマーケット」
農業を「かっこよくて儲かる」商売にしたビオファームまつき
“まちおこし型”レストランが地域を元気にする
まちづくりの活動拠点「お宮横丁」で中心市街地を活性化
「知財先進都市」への道がフードバレー構想を強固にする

第4章
 子どもたちの未来をつくる「食育」

フードバレーで「食育」を重視する理由
家庭の食卓こそ食育の原点??富士宮市食育推進計画
学校給食の地産地消化は郷土愛を育み、地元経済を潤す
どれだけ給食の地産地消化が進んだか
月に一度は富士宮産の食材に触れよう「富士宮の日」
自分の手でにぎる「おむすび給食」の手応え
米づくり体験で感謝の心を学ぶ「田んぼの学校」
子どもたちの朝食摂取率が上がった! 給食残食が減った!

第5章
 ネットワークで地方が変わる

「東京」対「地方」の価値観を超えたところが出発点
まちおこし市民団体同士で始まった都市交流
福井県小浜市との「食のまちづくり交流宣言」
食育推進に力を入れる三島市と「ともだち宣言」
全国各地で生まれる新しいフードバレー
「地方から国を変えていこう」帯広市との連携
 富士宮・帯広・小浜、「食」のネット構築で広域連携
食の産業振興、まちづくり、新エネルギー…東京農大との連携

特別対談 小泉武夫×小室直義
「富士宮から日本を食育立国に」

おわりに ──人こそ、地域の最重要資源


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